→「キリストの墓」発見か――「妻」マグダラのマリアと息子も?(ITmedia News:070226)
→キリストの「本当の墓」発見?=米監督が映画化計画、教会は反発(時事ドットコム:070226)
→学者ら反発もキャメロン監督「イエスに妻子、墓も別の場所」(イザ!:070228)
このニュースに、作家サルマン・ラシュディ氏が「悪魔の詩」でイスラム諸勢力から死刑宣告を受けたり、
メル・ギブソン監督が「パッション」騒ぎで芸能界を干されかかったことを思い出した....
預言者・神の使いまたは化身とされる宗教の開祖の、人間的な面や実社会とのナマナマしい関係って、研究が進んでくれば、否応なくちょっとずつ分ってくるもんだと思う。
歴史や考古学への情熱を止めることはできないから。
Discovery Channelは最新のDNA考古学とかも採り入れながら、ネット上のBBSで一般の意見を募集している。これは今考えられる一番まっとうな方法だろうね。
ただ、ものすごく過激な反対意見や、炎上狙いの「荒らし」があった場合、隠蔽しないで、それも世の中にフィードバックする勇気をなくさないで欲しい。
米大統領選も目前に迫って、共和党のバックボーンであるキリスト教系右派からの圧力も凄いことが予想できる。
エルサレムににある、イエスの遺体が埋葬されたとされる「聖墳墓教会」を心のふるさとと思っている何億人もの人がどう反応するのかも気になる。
イエスと父母ヨゼフ・マリア夫妻、愛弟子マタイのほか、「マグダラのマリア」そして「イエスの息子、ユダ」と記された骨壷もあるようだ。
カンタンに言うと聖書では、マグダラのマリアはフーゾクの女の子だったけれど、
人間には上下なんかないんだ、とイエスに教えられてから弟子として行動を共にするようになったと書かれている。
後世の2000年の歴史の中でイエスは神の子供であり神の化身となったけど、
乱れた人の世を何とか変えたいと、常に命を狙われながらたった一人で戦っていた生身の男が、
家庭の小さな安らぎを夢見ていたとしたら、それは「冒涜」なんだろうか。
12人の弟子のうち、イエスの身柄をカネで売ったことになっているユダにしても、新たな古文書の発見で、必ずしもそうとばかりは言えなくて、後から聖書をまとめた人たちの手で改ざんされた可能性も出始めている。
「ユダ」っていう名前の符合が、妙に引っかかったりもするし。
とにかく、世界のキリスト教徒が冷静に番組を受け止めた上で、暴力を使わない論議をガンガンやることを期待したいなあ。