世界の食糧が今まで以上にとんでもないことになり始めてるらしいよ。 衝撃の最新報告。
→気候変動で食料生産が先細り、さらにバイオ燃料が食料危機を呼ぶ皮肉(農業情報研究所様:070409)
→中国 エタノールビジネスが過熱 トウモロコシ不足で食料不安を周辺国にも輸出の恐れ(農業情報研究所様:070411)
心配はしてたけど、温暖化で食料が足りなくなるのはいよいよ必至らしい。
気候変動政府間パネルの悲劇的な最新報告に対して、アメリカと中国の科学者グループだけは「んなこたーない」ってかみ付いてるとか。
みっともないったらありゃしない。
さらに皮肉な事に貧しい地域の食料が、先進諸国用の化石燃料の代替燃料:バイオアルコールの原料にドンドン回されてる。
気候の悪化と作物の収奪で死のスパイラルが起きてる....
原油価格に一喜一憂のアメリカは、クルマの燃料のバイオアルコール混合比率を上げたくて自国のトウモロコシを湯水のように注ぎ込んでるけど、全く足りない。で、ブラジルの食糧用トウモロコシに手を出してる。
そのあおりで追い立てられた大豆その他の農家はドミノ倒しみたいにアマゾンを畑に変えて行っている。
食用油原料の大豆の方も国際的な奪い合いがエスカレートして森林がズタズタになってるのに。
中国も同じ事をやり始めたから、もうメチャクチャ。
軽油に混合するバイオディーゼル燃料でも同じ事が起きてて、東南アジア各国では食用のパーム油が猛烈な勢いで燃料に廻ってるから、森林伐採は更に異常な勢いになってる。
森が消え、土地がやせるスピードは、ビジネスの肥大化とリンクして年々加速中。
じゃ、世界中で木を植えればいいかって言うと、それもダメみたい。
→積雪地帯の樹木は地球温暖化を促進させる、米科学アカデミー紀要に研究発表(Technobahn:070410)
コンピュータで緻密なシュミレーションしたら、熱帯雨林の木はCO2を吸いとって蒸気を出し温度を下げてくれるけど、寒い所では、白い雪でなら反射されてた太陽光を黒っぽい木が集めて、かえって周りを温暖化させちゃうことが判明したそうだ。
まさにジェームズ・ラブロックさんの言うように、 アルベド(地表の色、反射率)と植物分布が地球環境をコントロールしてるのが証明された。「デイジー・ワールド」はやっぱり正しかったんだ。
(→当ブログ「菌の惑星」の記事参照)
人間が考えるほどバイオスフェア(生命圏)の復旧は単純じゃないんだね。
バイオアルコールも、カネに目のくらんだ人類にかかっては「再生可能」でも何でもない。
もう、エネルギーを作るためにモノを燃やすのは、根本的にダメなんだな。
太陽・風・水・地熱・潮汐・燃料電池… 核融合の実用化はまだまだ掛りそうだし、原発ともしばらくは上手に付き合って行くしかないのかな。
だけど倍々ゲームで放射能の危険が増える増殖炉や、日本では安全性の検証がされ切ってないプルサーマル発電所は、もっと国民とオープンに将来を話し合わなきゃダメだろう。
青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場(プルトニウム製造所)の試運転から1年たった。
情報規制がうまく(?)行ったらしく、このところ全然話題にならない。
この夏から本格稼動すれば、核兵器以外ではどうやっても処理できない量のプルトニウムが国内に備蓄されはじめる。コッソリと、確実にね。
→stop-rokkasho-petition.net
→stop-rokkasho.org
できれば知らなかった事にしておきたい今日この頃。