2007年04月17日

サイバー生活の落とし穴

今の暮らしって、技術がちょいとばかし過信されてませんか。
ネット犯罪ばっかり話題をさらってるけれど、ハードウェア自体にも危険は潜んでる。

所詮はただの機械。ヒトが作ってヒトが使うんだもの。ミスもあれば故意もある。
あちこちに、今までは想像もしてなかった落とし穴が大きな口をあけて待ってるよー。

☆通信衛星を「タミルの虎(*)」というテロ組織がクラッキングして不正に自分たちのプロパガンダ放送を飛ばしてるらしい件。
 →テロ組織が通信衛星を不正使用、インテルサットが異例の警告(Technobahn:070413)

地域紛争もドンドン頭脳戦に。これはマネする人が増えてイタチごっこになりそうな予感。


☆火星探査機がどっか行っちゃった件。
原因はナンと→火星探査衛星マーズ・サーベイヤー、衛星喪失の原因はソフトのアップデートのミス(Technobahn:070414)

せっかくバックアップ用に全てのシステムを2重にしてたのに、メインコンピュータのソフトを間違えて同時にアップしなかったせいで不調に。
そのあと、直そうとしてまた間違ったソフトを入れちゃったために致命傷になったとか。
あれれ、これってどこかで聞いたような....

☆あっ、シンドラー社のエレベータ事故!

あの事故では機械の点検時に「ファームウェア(BIOS)」と呼ばれる制御プログラムの書換えでミスしてる疑いが消えてない。
シンドラー社では、93年に不正動作するプログラムミスが見つかり、その後正しいバージョンに書き換えて行ったそうだ。
だけど、せっかく直した後で定期点検の係がワザワザ古い方のディスクを使って、危険な方に書き戻すミスが起こってた。
日本で死亡事故を起こしたマシンはプログラム改良後に据付けたからダイジョブ、って会社は言ってるけど、第三者機関による後追い報告を世間に公表してるわけでもないので疑念は残るね。


☆身近なとこですと、自分のウチのPCだってファイヤウォールやウイルス対策ソフトを動かしてもですねえ。
無線LANの設定がご近所までオッピロゲだったら意味ないわけで。ワナはいっぱい。

 以前の記事→お爺ちゃん、それはお隣のですよ…

道具は自分のカラダの延長に過ぎない。コンピュータも脳という臓器のエクステンション。
人間にパーフェクトはないんだから、その延長もパーフェクトなわけないって事だよね。



(*)だいたいアメリカ風の「テロリスト」「テロ組織」って呼び方自体が、もう時代について行ってない。
米政府側が正式に政府と認めない武力集団を、何でも一からげにして「テロリスト」って言ってるだけで、現実には戦争をバリバリできる軍隊であることも多い。
強大な米軍に比べたら小さいもんだ、ってイメージをねらってるんだろうけど。
たとえばシンハラ人が経済的に優位なスリランカでは、「タミルの虎」から見れば民族独立を目指す自分たちタミル人こそ「正義の軍隊」で、政府側は「圧政を敷いてる支配者」ってことになる。
「テロ」って名前で軍事組織を過小評価して、一方的にねじ伏せようとする姿勢に和平の糸口は見えないと思う。
何とか相手と同じ目線で話そうっていう、「人間としての品格」が感じられないもの。
中東で起きてることともつながってるんじゃないかな。
posted by Francisco at 20:54| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス・環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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