この国を置き去りにして。
それは過去の過ちについても同じ。
★毎日新聞の特集記事に、ちょっと気になるのがあった。
→特集ワイド:米国でわき起こった従軍慰安婦問題 安倍首相、どう答える?(Mainichi INTERACTIVE:070425)
◇安保政策「日本不信」障害に−−「明確な謝罪」のみ要求
◇女性への性暴力許さない−−戦後の姿勢、表明の場
最近このテの記事は自主的に速攻デリられるで、保守も兼ねて、少し長いけど主要部分を引用しとく。
(冒頭略)
コネティカット大のアレクシス・ダッデン教授は「誰に連行されたかは問題ではない。そもそも国家の犯罪で、文書が残っている例は少ない。元慰安婦たちは証拠がないと批判されるのを承知しており、シャツをめくり上げ、えぐられた乳房や、切り裂かれた跡の残る腹を見せる。不毛な否定議論は終わりにしたほうがいい」と語る。
米政界では政治家が戦争責任を否定することは、ややもすると「ホロコースト(ユダヤ人虐殺)否定論者」とみなされる。それまで慰安婦問題に全く興味がなかった議員も関心を払うようになった。「もし決議案に反対したら、安倍=ホロコースト否定論者と同じになってしまう」と考えるようになったのだ。
安倍首相はその後、「慰安婦問題を謝罪した93年の河野洋平官房長官談話を継承してゆく」と弁解したが、米国内には首相の歴史観を疑う見方が根強い。
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なぜ、この問題がこの時期に米国でわき起こったのか。
ホンダ議員は元教師で「歴史は書き換えられるべきではない」という信念の持ち主。カリフォルニア州議員の時代にも同様の内容の決議を提案している。
決議を進める理由について「歴史問題に興味を持つ教師として、悲劇や不正義の実態を詳細に教えることは重要だ。正直さと率直さを抜きにして和解はありえない」と語る。
選挙区事情もある。04年、全米総人口のうちアジア系が占める割合は4・2%に過ぎないが、カリフォルニア州では12・1%。シリコンバレーを含むホンダ議員の選挙区では29%だ。
全米の民族別人口増加率を見ると、アジア系のなかでの日系の地盤沈下が著しい。90〜00年の間に中国系、フィリピン系、韓国系がそれぞれ約48%、32%、35%も増加したのに対し、日系は6%減った。人数からいえば中国、フィリピン、インド、ベトナム、韓国、日本の順だ。
米国では人口は政治力でもある。中国系は約10年、韓国系は5年ほど前から、積極的なロビー活動を行うようになり、無視できない力をつけてきた。2月の公聴会で「日本は既に謝罪している。2世代後の日本人に何度も謝れというのか」と発言した南カリフォルニア選出のローラーバッカー議員が、韓国系団体の訪問を受けた後、決議案支持にまわったのがいい例だ。
しかし、この決議案を中国系や韓国系の米国人が「反日運動」のために推進しているとみると、時流を読み違える。今回の決議案の作成には、アジア研究の専門家たちが背後で全面的に協力している。
背景には、日本の戦争責任問題が現在の国際政治にかかわる障害として、米国の安全保障政策の前に立ちはだかってきたことがある。北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議では、中国、韓国の日本不信が交渉の障害となって行き詰まり、米国外交官たちは業を煮やし続けた。06年1月、ワシントンで五つもの歴史問題研究グループが発足した。どうすればこの問題に決着をつけられるかを検討するためだ。
協力した専門家の一人は「慰安婦への補償を要求しても日本政府は絶対に譲らないし、米国務省も反対する。韓国系米国人には、決議案を通したいなら補償はあきらめろ、と説得した」と明かした。米国が補償要求に反対するのは、補償問題を蒸し返せば、戦後体制の基礎であるサンフランシスコ平和条約(52年)を覆す恐れがあるからだ。
一方で、慰安婦側が最重要視する日本政府の公式な謝罪の要求には協力した。謝罪要求決議案は00年からこれまでに4回提出されているが、その都度、廃案になった。今回は決議案を通しやすくするために、感情的な表現を削り、「明確な(謝罪)」「強制性」という言葉を加えた。補償は要求せず、日本側には謝罪だけを求めている。
(中略)
そのうえで、ダッデン教授は日本政府に再び謝罪をすることを勧める。「民主国家の日本は今後、女性に対する性暴力は許しません」というスタンスを世界に示す機会になる、というのだ。「被害者が死に絶えたら、反発は少なくなると思ったら、甘い。祖父母、父母の経験や記憶が、次世代に引き継がれ、アイデンティティーとなった場合、憎しみが増幅される恐れがある」と語る。
(以下略・引用おわり)
アメリカの財界がユダヤ系社会であることと、アジア系市民の人口が増えてロビー活動が活発化してることを除いても、記事の中のダッデン教授の指摘は正論だろう。
こういう論議が盛り上がるのが、アメリカを一枚岩では語れない所だ。
特に「次世代に引き継がれ、アイデンティティーとなった場合、憎しみが増幅される」
ってくだりが、日本では一番認識されてないんじゃないだろうかねえ。
「水に流せる」ことと「流せないこと」が人間にはある。
関連記事→安倍首相が偽りの謝罪をする(blog*色即是空様:070424)
★そして軍需産業にも新しい動きが。
→クラスター爆弾:製造企業に投資中止 蘭の年金2団体(Mainichi INTERACTIVE:070425)
オランダの公務員年金と医療機関年金が4月中に、対人地雷とクラスター爆弾の製造会社への投資中止を決定。
鉄道関連年金も5月に是非を決める方針。
ベルギー・ノルウェー・イギリスの大手金融機関や年金基金のいくつかもすでに行動開始している。
って、医療機関年金が今まで投資してたのかよ。ヨーロッパでこれってことは… 日本は目も当てられないんだろな。
社会性の強い資金源が、卑劣な対人兵器に投資して見返りを求める図式はもう成り立たないよ。
「戦前・戦中レジームへの回帰」に憧れるエライ人たち、すごーく逆行してるような気が。
今回は記事紹介ばっかりになっちゃったけど、この辺で。











