今世紀前般の2040年ごろってことで修正されつつある。
→暑すぎる夏、北極海の氷の融解も史上最速で進行(Technobahn:070814)
事実、この30年弱で北極圏の平均気温が4度も上がってるし。
→温暖化が進行する地球(Technobahn:070514)
もうホントに手遅れになり始めているのかも。
(前回の記事はこちら→生き残るために・6 いま起きていること)
インド・バングラディシュ・ネパール3ヶ国で2ヶ月続いている洪水。
亡くなった方が2500名を超えたと国連が発表した。想像を絶する惨状。
地球規模での気候の変化は確実に進んでいる。
ヒトの活動が空気と水を温めてるのは間違いない。これは人災だ。
なんだか無力感に包まれて空しくなってくる。
そんな中、アメリカがこのごろ中国と手を取り合って、
「CO2排出を減らすと経済の成長のジャマだから、減らすのやーめたっと。」
「CO2を出しながら、科学技術の力で温暖化を止めるのがベストなんだぜー。」
っていう、トンデモないキャンペーンを始めた。
日本の経団連・経済同友会あたりは大喜びで反応してることだろう。
カネの掛かる温暖化ガス抑制なんか、やりたくないに決まってるから。
タイミングを合わせるように、東大名誉教授の月尾嘉男(つきおよしお)さんが
テレビ・ラジオの報道番組に出まくって展開してる環境問題の話が気になる。
月尾さんは建築畑からIT分野に研究フィールドを広げ、
このごろは「ITの伝道師」とか「知の巨人」と宣伝され、「ITと環境」の視点から
地球規模でインフラ整備を説いた本やテレビ番組が世間に向けて次々発信されている。
2002年1月〜2003年1月には総務大臣の御意見番として省の審議官も1年間勤めた。
そんな月尾さんが、お盆の時期に経団連(日経)の宣伝ニュース、
「ニュースモーニングサテライト」(テレビ東京系)に連日出て、
「CO2よりも気候の自然変動の影響の方が大きいと言われてる」
「気温の上昇の第一原因がCO2等の温暖化ガスとは限らない」
って盛んに主張していた。
8/17の報道ステーション(テレビ朝日系)でも古館さんを相手に、
ゲストコメンテーターとして語っていた。
このときは「1万年で人類の出すエネルギーは10万倍になった」
ってフォローしてもいたけれど、
温暖化ガスを出さないように国際社会が協力せよという、
今や待ったなしの課題は、あえて正面に出さなかった。
昨日8/20の報ステでは古館さん自身がスイスのローヌ氷河を
ナマ中継し、恐ろしい勢いで消えて行く氷河に絶句していた。
彼自身、机上の空論がどんなに無意味なものか実感できたはずだ。
さらに、TBS−CS放送のニュースバードに「ドクター月尾・地球の方程式」というコーナーがあり、
連日、いろんな学者の意見を取り上げ、CO2の影響についてボカシている。
放送は見てないが、HPで番組紹介を見る限り、ウームな内容だ。
(TBS・JNN系地上波の早朝や、BSデジタル「BS-i」でも時間帯により視聴可)
(8/14)地球温暖化の主因は二酸化炭素ではなく、太陽からもたらされるエネルギーと、
地球から宇宙空間に放射されるエネルギーのバランス
(8/15)二酸化炭素による温暖化が原因ではなく、数十年ごとに繰り返されるサイクルのひとつ
(8/16)現在のような数度の気温上昇が生態系などに脅威的な被害をもたらすと考えることは、
過去の歴史的な事実から考えると考えにくい
(8/17)地球は温暖化しているのか、寒冷化しているのか、また温暖化しているとすれば
その原因は何によるものなのか、これらについは諸説あり、
分からない事は多く残されています
そりゃ、気候の自然変動は当然あるし、小学生だって氷河期と間氷期が
繰り返されるみたいな話は知ってるって。
大切なのは、温暖化がヒトの活動で早まってるのは事実であり、
それを押し留める努力をみんなに訴えるのが、
社会的に影響力ある人の最低限の義務だってこと。
月尾さんには、十数年前に仕事の打合せでお会いしたことがある。
大好きなカヌーと大自然を語る時の少年のような目と、
周りへの細やかな気配りが印象的な、爽やかな方だった。
シガラミってやつは人間を否応なく変えて行く。
自分の研究室だって、関係するシンクタンクだって食わせなくちゃいけない。
世話になってる企業に仕事を作ってあげなくちゃいけない。
だけど、そこまで政財界の御用学者になったかと思うと悲しいな。。。
ネオリベ政権と財界は、温暖化とCO2の関係を、世間の目から隠す作戦を
始めたのかもしれない。
「違うだろ?」って言われれば、「じゃ、原子力で。」ってやるんだろうか。
今後、野党が騒がない限り、温暖化とCO2の関係については急速に報道されなくなる
可能性も考えられる。
永田町は海抜24mだから、しばらく沈まない、ぐらいに思ってるのかしら?
「権威」の言ってることは、一通り疑ってかからないと危ないね。
ウチのパソコン部屋、引き続き節電中です。すげー暑いっす。
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私は「「ノート術・学習法+健康法・思考法のホッカ」のホッカリーモ」という学習法や思考法、健康関連・子供教育の情報に関してのブログを運営しているホッカリーモというものです。読者様の生活に少しでも役立てるような情報発信を心がけて頑張っています。どうぞ宜しくお願いいたします。良かったらお気軽にコメントしに来てください。これからもがんばってください。
応援しています。
では。
一番大きい原因が,タンカーによる原油輸送時の事故です.これによって,本来海水に溶け込むはずの CO2 が溶けなくなる.つまり,空気中に CO2 が留まったままになるんです.また,航空機事故のように燃料の灯油を海中にばらまくことも,やはり CO2 が海水に溶けなくなる原因となっています.
同時に,今年のラニーニャのように一時的な気候変動(異常気象ではありません)が起こると,さらに温暖化ガスとしての CO2 が地表に近い部分に集まり,気温が上昇.但し,降水量さえ確保されれば農作物の収穫は十分すぎるほど得られるのですが,流通の段階で(政治的な理由で)どっかへ消えてしまったりするのです.
温暖化ガスとしては Nox (酸化窒素,x なのは酸素が複数結合するから)が最も怪しいとされています.云わば,ディーゼル機関や暖房や火力発電などで出てくる,ほんまもんの温暖化ガスです.この辺を誤解している人が多いので,一言.
コメントありがとうございます。
興味深い活動をされていますね。
全人類が一蓮托生になってしまった現代を生きる私達にとって、
科学的体力、すなわち大自然への洞察力を身に付けることは必須だと考えています。
私も微力ながら勉強し、書き続けて行きます。
思想・哲学系のブログを運営される方からご連絡を頂くことは少なかったので
とても励みになります!
弱小ブログをよく発見して下さいました(笑)
よろしかったらまた遊びにいらしてくださいね(^^)
kaetzchen様
いつもありがとうございます。
外洋の油膜の汚染の実態は、メディアに出されませんが、本当にひどいらしいですね。
海水温が上がれば、さらに気体は水に溶け込まなくなりますし、悪循環です。
また、3原子以上の分子を持つ気体は原理的に、温室効果があるわけで、
Noxの他、メタンやフロン類の方がCO2よりも強力なのも事実。
その意味では水蒸気H2Oも大気圏に熱を留め、温暖な気候を支えています。
科学的事実を広く伝えるのは重要ですし、その点に関して大賛成です。
確かに、ありとあらゆる現象はつながっていますから、
ヒトの活動でもたらされる、各種のガスをはじめ、考えうる限りの温暖化の原因を
総体的に封じ込めていかないと、根本的な解決にはならないでしょう。
月尾さんたちの言い分も、科学的に間違えているわけではないと理解しています。
ただ、少なくとも温暖化の大きな一因であるCO2の抑制に世間の関心が
ようやく向き始めたこの時期に、「もっと総合的に対策を!」と言わないままで
「CO2が主因とは限らない」という話だけを「権威」の口に語らせ、
この大事な流れに水を差そうというオカミの態度が、腹立たしいのです。
社会的な指導層は、「CO2だけが主因かどうか」を公衆の面前でウンヌンする
段階は超えちゃってると思います。
観測による実証性以前に、「くらしを守る」という倫理の話として。
ヨーロッパを中心とする先進諸国の環境行政は、科学的実証が不十分でも、
起こりうる危険を回避するという『予防原則』が主流になっています。
BRICS諸国を先導すべき日米政府の態度は、これに逆行するもので、
危機意識が全く欠落した、カネしか見えない時代遅れなものです。
科学的な思考が習慣として身に付いている人の割合は、
どの国・地域に行っても、さして多くないのが実態でしょう。
アメリカだって洗脳のおかげで、国民の半分はダーウィンの進化論すら知りません。
まして日本のように、政治・行政のウラを理詰めで詮索されたくないからか、
意図的に科学・数学嫌いが量産されている国ではなおさらだと感じます。
ですから、記事に書いたような放送は単なる片手落ちではなく、
意図的な情報操作じゃないかと言いたくなっちゃうんですよ。
環境を考えることは、子孫の世代の人権を考えることでもあります。
南京やマニラで日本軍が起こした惨劇や、慰安婦の方たちの受難を語るときに
犠牲者の正確な人数がどうとか、プロの風俗の人は何%いたとか、
本題から矛先をそらして、時間を稼いでウヤムヤにしようとする、
人権リテラシーへの認識が低い人の論法に共通するものを感じます。
為政者は、能書きはいいから出来ることからドンドン動かしてほしい。
やってるうちに、専門家が有効な新しい知恵をもたらしてくれるでしょう。
(国際宇宙ステーションISSが竣工し、恒常的な地球観測が始まれば
爆発的に多くの知見が得られると期待されます。)
各国の行政府や巨大企業は、森を根こそぎ切り続け、
地球の裏側から食べ物を大量輸送するような
「経済は永遠に成長する」という勘違いの見直しを進めることで、
CO2もNOxもそれにつれて排出量が減ってゆくんだ、ぐらいの
建設的な観点から動かないと、もう後がないと思います。
(貧困地域への食糧支援は別として)
足元の農林水産業が壊滅すれば、穀物・食肉メジャーや代議士だって道連れです。
誰一人、この地上から逃げることはできません。
なのに狂ったグローバリゼーションはとどまる所を知らず、
バイオ燃料の生産を増やすツケとして餓死者がますます増え続けています。
本当に本末転倒でバカげたことです。。。
おっとっと。コメント欄なのに、勢いでたくさん書いてしまいました(^^;
これからもよろしくお願いします。
PS: TBがまた通りませんでした。何でだろ?
>科学的な思考が習慣として身に付いている人の割合は、どの国・地域に行っても、さして多くないのが実態でしょう。アメリカだって洗脳のおかげで、国民の半分はダーウィンの進化論すら知りません。まして日本のように、政治・行政のウラを理詰めで詮索されたくないからか、意図的に科学・数学嫌いが量産されている国ではなおさらだと感じます。
実際,私もそう思いますね.アメリカの場合は特にたちが悪くて,旧約聖書の内容がすべて事実だと信じ込んでいる福音教会というか原理主義教会が政治権力を動かしてますから,ノーベル賞を取るような人たちはどうしてもドイツ・プロテスタントやカトリックなどの少数派キリスト教徒かそれ以外の宗派の人で,しかもお金持ちでハーバードなどで宗教に左右されない学問を身につけることができたりする.ダーウィンを否定する人々は貧困層で,弟妹を高校や大学へ行かせるために長男が徴兵に応じたりする.ところが軍から支給された大金の使い方が分からないから,あっという間にすっからかんになって,さらに貧乏になって子供たちがどんどん戦争で死んでいくという構造があったりします.米軍がどんどん外国へ出て行かないと成り立たない理由は,実は貧乏人の「処理」のためではないかと,子供の頃に米軍基地の近くにいた私は思うのです.