開会式の華やかなパフォーマンスをする人たちはきっと知らない出来事。
MEMENTO MORI
死を想へ。
人は生き、そして死に行くもの。
この運命から逃げられる者はいない。
誰もが一人で生まれ、一人で死んでゆく。
だから命は輝く。
ある人と、他の人の「違い」は、社会が創り出すイメージだ。
特別な人など、この地上に一人もいない。
見たくないことから、いつも目をそらしていると、
こころの目はいつしか見えなくなり、社会は病気になる。
開会式を見た後、いくつかのブログで、
胸をえぐられるような、やるせない事件を知った。
「美化」の名目で3月に強行された、世界陸上の会場:長居公園のテント村の
強制撤去・排除に続き、
またしても人権無視の暴力が国民にキバをむいた。
大阪府警は開会式の前日8/24に、野宿者の支援グループのメンバーの方を、
「道路運送車両法違反」っていう、聞いたこともないような罪状で逮捕した。
どう頑張っても真っ当な逮捕の理由がなかったからだろう。
世界が注目するイベントに日本の底辺が抗議する光景を、見せたくないのだ。
この方は、テント村の強制排除や、2000人もの日雇労働者の住民票削除に抗議する
運動の先頭に立ってきたそうだ。
人のために私利私欲を棄ててこんなに尽くすなんて、とても真似できない。
釜ケ崎パトロールの会様、薔薇、または陽だまりの猫様、
アッテンボローの雑記帳様、とむ丸の夢様たちがアラームを鳴らして
下さっているので、ゼヒそっちも見に行ってください。
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東京でも都市博覧会の中止を、当時の故・青島幸男知事が決めた後、
1996年1/24に、新宿西口地下道のダンボール村が強制撤去された。
「既に発注予定が決まっていた」13億円分の『動く歩道』を
何とかキャンセルしない為に、都庁の玄関・新宿西口地下道にムリヤリ
設置することにし、それを口実に野宿者を徹底排除した。
この建設資金13億は宝くじ協会から出た。
厳寒期に雨露しのげる場所を奪う、ということは当然、凍死者や行き倒れ、
つまり自然の「間引き」故意に狙ってるということだ。
(実際に数名の方が寒さで亡くなっているそうだ)
このときも支援グループのメンバーが東京の警視庁に2人逮捕され
なんと9ヶ月間も拘留されている。
地下道沿いのビルの前の床には、上部の尖った、センスのかけらもない
色とりどりの妙な突起物が無数にネジ止めされて、丹下健三デザイン(GK設計だったっけ?)の、
スッキリした舗道を、すっかり醜い景色に変えた。
イシハラ知事になってからは、野宿者の排除はいよいよ過激さを増している。
大川(隅田川)沿いの隅田公園が花見のシーズンになるたびに、
「美化」の名目で、ダンボールハウスやシートハウスが
強制撤去され、人々が強制排除されている。
花見の時ぐらいみんなで一緒に楽しくやろう、って発想すらこのオヤジにはない。
うちの近くの緑道公園でも、二人掛けや三人掛けのベンチには、座面の真ん中に
妙な仕切り板が次々と取り付けられて、座りにくいったらありゃしない。
これも東京都の公園管理当局の方針だ。
もちろん、ベンチの上で人が横になれないようにするのが目的。
公衆トイレも、あらゆる公園から減って行ってる。
小さな子供を連れていると本当に往生する。
理由はもちろん、寝泊りの防止の為だ。
少なくとも東京だけを見ても、国会・地方議会を問わず自民系の議員さんには、
自分の地元や選挙区から、いかに野宿者を追い出すかに汲々とし、
役所に対策を迫って来た人が多いようだ。
仕事の席で「議員秘書」と名乗る人から直接指示をされた事もある。
→これは以前の記事にも書いた。
野宿者支援の「公園の会」のページはこちら
→「地域生活移行支援事業を考える会(公園の会)」
都内・山谷(さんや)のドヤで支援を続ける「全都実」のページはこちら
→都庁行動を闘う全都野宿労働者実行委員会(全都実)
公設の収容施設もあるけど、冬季収容施設の実態は、
施設内での揉め事が絶えないほど過密・不衛生で、
結局「収容所よりはマシだ」と、体が辛くても路上に戻ってくる人が多いという。
特に2004年から始まった「ホームレス地域生活移行支援事業」
(三千円アパート事業)の人権無視ぶりは、聞いただけで怒りがこみ上げる。
「家賃3000円のアパートと6ヶ月の就労」をエサに1000人以上の人を「支援」成功。
でも実態は「だまし討ち」だったそうだ。
缶拾いなどは許されない中、6ヶ月間は月に何日かの仕事を与えられただけで、
「自分で再就職しろ」と放置される。生活保護についての説明もない。
結局食べ物を口にすることさえできず、路上に戻った人が多い。
路上に残った人には更なる地獄が待っていた。
職員によるオドシ・嫌がらせ、工事計画による追い出しが各地で相次ぎ、
以前より条件の悪い場所へ逃げざるを得ない人が大勢出た。
「支援」を実施したんだから、路上に残る決断をした人まで助ける
義理はありません、メデタシメデタシ、ってことなんだろう。
納税しない人間は、生きていて欲しくない。
それが納税者へのサービスになると勘違いしてる人が、残念ながらいる。
「社会のメインストリーム」から外れたと見なされる者は、即「ゴミ」と考える風潮。
それをオトナがが子供へ、いまこの瞬間にも教えて、
世代から世代へと、偏見と無気力を伝えてゆく。
「働かない者は、ただの怠け者で、やる気がないだけだ。」
「いじめられる人間の方が悪い。いじめられるだけの理由が必ずある。」
「支配される国は、民族的に劣っているからだ。」
「自分ひとり節約したって、食糧難も環境破壊もなくならないし。」
「暴力だって、戦争だって、必要悪の側面はある。」
「選挙で投票したって、何も変わらない。」
老いること、死ぬこと、社会の裏側、環境の破壊。。。
誰だって、見ないで済めば、見なかったことにしたい。
この世は60数億人の「あなた自身」が寄り添って暮らしている。
目覚めていたい。
そして、死と地続きになった生にこそ、想いをめぐらせたい。
スタジアムの、まばゆいカクテル光線が少しにじんで見えた。
...夕方、組閣の名簿が出た。土台、一新できっこないし。
耐震偽装・軍国教育・三角合併・財政危機あたりの関係者は
顔ぶれを変えてないね。引き受け手がいないんだろう。
舛添さんの入閣は、「口うるさい人も入れましたよー」
っていう「ガス抜き」かしら。
〈総 理〉安倍晋三
〈総 務 相〉増田寛也 (前岩手県知事・財界ドップリ)
〈法 務 相〉鳩山邦夫 (自・津島派)
〈外 相〉町村信孝 (自・町村派のボス)
〈財 務 相〉額賀福志郎 (自・津島派)
〈文部科学相〉伊吹文明 (自・留任・伊吹派のボス)
〈厚生労働相〉舛添要一 (自・無派閥)
〈農林水産相〉遠藤武彦 (自・山崎派)
〈経済産業相〉甘利明 (自・留任・山崎派)
〈国土交通相〉冬柴鉄三 (公・留任)
〈環 境 相〉鴨下一郎 (自・津島派)
〈防 衛 相〉高村正彦 (自・高村派のボス)
〈官房長官〉 与謝野馨 (自・無派閥・郵政民営化の手配師)
〈国家公安委員長〉 泉信也 (自・二階グループ)
〈沖縄・北方担当相〉岸田文雄 (自・古賀派)
〈金融・行政改革担当相〉渡辺喜美 (自・留任・無派閥)
〈経済財政相〉大田弘子 (留任・経済学者)
〈少子化担当相〉上川陽子 (自・古賀派)
面々の突っ込みどころは、早くもきっこさんがUPして下さってるので
息抜きにドゾー。→前代未聞の爆笑内閣(きっこの日記様:070827)
それにしても法務大臣が鳩山邦夫さんになることで
死刑執行に歯止めがかかるようになるんだろうか。。。