→台湾北東部でM6.6の地震 沖縄・与那国島でも震度3(asahi.com:070907)
9/7の夜中の2時前、北東部の宜蘭県沖合でマグニユード6.6。
幸い死傷者の報告はないようだけど、多くの住宅が倒壊・損傷してるそうだ。
余震も続き、台風と同じく、被災地の方はショックと悲しみに
打ちひしがれていることだろう。
両国で被災された方にお見舞い申し上げます。
ところで、台湾北東部って言えば。。。
地図で見ると宜蘭県北部は、2箇所の原発がある台北県北部に接している。
原発は大丈夫かなあ。
柏崎の事が頭から離れない。
台湾は原発の是非をめぐって国がゆれ続けている。
この7年の言動不一致と閣僚の裏金スキャンダル祭りで、
いまや政権の命運は尽き、アベっち状態になってる陳水扁総統。
2000年就任した彼の選挙公約の目玉は「原発廃止」だった。
そんな中の2001年、1988年以来凍結と再開を繰り返して、
2000年に再び止まってた第4発電所の建設が再開された。
なんと日本の政財界が国策として売り込んだ。日本政府は
東芝・日立・三菱重工・清水建設に「米GEの下請け」の形をとらせ、
当時すでにトラブル続きだった柏崎・刈羽6・7号炉と同型の
改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)2基を売った。
おまけに、その建設地には断層があり、
過去に大地震が起きている事が分かっている。
柏崎ソックリの立地で、同じ形式のプラントを建設。。。
しかも、人さまの国で。。。
070910追記:
気になって検索したらナンと、第4原発の目の前の海に70箇所以上の
海底火山があり、そのうち11箇所は活火山であるらしい事が、
2000年の段階で科学者グループの調査によって警告されている。
あきれて開いた口がふさがらない。
→台湾第四原発の近くに海底火山
(ノーニュークス・アジアフォーラム通信:020620)
結局、陳総統は日本のカネに押され、母体の民進党自体が反対してる
核電(原発)推進を止められなかった。
国のトップである以上は、どうイイワケしようが、彼がGOを出したワケだ。
既存の3箇所(2基づつ合計6基)の原発は、軍政時代に国民党が
戒厳令下で建設してしまい、反対もクソもなかった。
この3箇所の発電所については、膨大な数の被曝事故や
健康被害が起き続けてるけれど、ずっと見殺しにされて来た。
権力者と大企業に国民の命が差し出される。
日本やアメリカ・イギリスの原発と同じ図式だ。
第4原発の建設再開は、初めて民主化を実現した陳水扁総統のもとでの
話だったから、国民の失望と怒りもハンパじゃなく大きかった。
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建設地は台湾の北東端・台北県貢寮郷の龍門村(塩寮)。
サンゴが美しく、名物のアワビなどシーフードが美味しい上、
台北から1時間もかからないので、観光地としても愛されて来たそうだ。
このきれいな海に放射能を帯びた温排水が垂れ流しになれば、
生態系はメチャメチャになり、漁業も立ち行かなくなる。
ここははじめ、第1原発の候補地だったけど、
住民パワーで建設を白紙撤回させた歴史がある。
1975年に、第4原発建設の計画が出たとき以来、
地元・貢寮郷のほとんどの住民が反対している。
特に、1988年春に台湾全島で巻き起こった反原発の
デモやハンストは全土で盛上がりを見せ、
政府は第4原発の建設凍結に追い込まれた。
その後もまた建設が動き出して騒ぎになり、
2000年に再びストップしている。
この時は、台湾側の凍結にかかわらず、日本政府が
輸出許可を出そうとしたので、
衆院議員の北川れん子さん(社民党)が
質問主意書を当時の森喜郎首相に叩きつけている。
森さんはあわてて「許可をする状況にはない」と答弁を出した。
2001年の反対運動はすさまじく、立法院(国会議事堂)前では
二人の方が抗議の焼身自殺をし、亡くなっている。
この痛ましいニュースは日本にも流れたから、覚えてる人もいると思う。
反対を訴えた若者が見せしめとして無期刑で監獄にぶち込まれた。
原発を輸出するには、核不拡散防止条約(NPT)に基づき、
核兵器開発への転用を避けるため、二国間平和利用協定を結ぶ。
でも、日本と台湾が国交がないため、それが出来ない。
そのまま売るとNPT違反になっちゃう。
そこで日本は「米国・台湾間で平和利用を約束しましたよー」、
っていう「口上書」を出してもらい、表面をつくろった。
なぜそこまでして、危険な場所に作るのか?
原発ばなれが進む先進諸国じゃ、もはや商売できないからだ。
標的は中国、台湾、ベトナムなどのアジア各国。
建設地選定ののルールはシンプルだ。
差別されて来た先住民の血を引く人が多い地域で、
札束で横っ面を叩けば経済的に押え込み易い辺境の地。
台湾に9部族いる先住民族の暮らしも、やはり厳しいようだ。
産業の起しにくい僻地に追いやられ、仕事がない。
去年2006、東芝は、原発ジリ貧でヨレヨレになった「ウェスチングハウス」
を買い取り、完全子会社にした。
これでGEの世話にならなくても、アメリカと国交がある国・地域なら
存分に原発を売り込める。
ナカソネさん大喜びである。
4号炉は2009年の稼動に向け建設が進んでいる。
施設の建設で潮の流れが変わって、砂浜がすっかり流失してしまったそうだ。
サンゴも建設の残土にやられて大被害を受けている。
豊かだった海は一変し、漁業では生活できなくなりつつある。
季節労働のバイトを余儀なくされてる漁師さんが多いそうだ。
これで温排水が流れ始めたら悲惨なことになる。
なんだか六ヶ所村を思い出すよ。
塩寮の海岸には、「抗日記念碑」が立っている。
日本軍が植民地として台湾を侵略したとき、
最初に上陸し、多くの血が流れた場所だからだ。
「日本の原発輸出は第2の侵略だ」と、
と地元の方たちは厳しく批判している。
まずはできる事からやってみよう。
坂本龍一教授の、柏崎原発再稼動反対の署名受付はこちら
→UNPLUG KASHIWAZAKI‐KARIWA おやすみなさい、柏崎刈羽原発
情報をTB下さったディヴェルティメント様、ありがとうございます。
教授の「Stop-rokkasho」は→こちら
TBありがとうございました。
お隣の国なのに知らないことばかりで勉強になりました。原発を取り巻く状況のおかしさは、結局、金にものをいわせてきたところにあるのだと思わずにいられませんね。原発推進派のなかにも真面目に取り組んでいらっしゃる方もいるだけに残念で、腹も立ちます。
15日のピースディに9条世界会議で参加します。お時間があれば遊びにいらしてください。
http://blog.livedoor.jp/peacedaytokyo2007/
レスが遅くなってしまい恐縮です。
PEACE DAYの情報ありがとうございます。
時間が取れたら遊びに行きます!
台湾の原発については、焼身自殺の抗議が
気になっていたのですが、
今回記事を書くに当たって改めて調べ直したら、
怒りが収まらなくなりました。
9/9朝のTBS「時事放談」に、核武装・原発産業の黒幕の二人
ナカソネさんとナベツネさんがそろって出演し、
テレビ局がゴロニャンして差し入れた
1コ千円とかいうマロングラッセをパクついていました。
「アベ君はよくやった」
「テロ特反対のオザワは昔の社会党と変わらん」
「大連立には野党もみんな賛成」
とかなんとか、茶飲み話をしてました。
15分で数百万円の全国放送電波を使って。
http://www.tbs.co.jp/jijihoudan/index-j.html
TBS-毎日もナベツネのコントロール下に置かれつつあるようです。
あなおそろし。。。
貧しき夜なべ仕事続きで、ブログ管理もままなりませんが、
これからもよろしくお願い致します(^^ゞ