アメリカ様のご機嫌取りにご執心な福田幕府。
月齢20カ月以下のウシのBSE全頭検査は、全国一律・補助金打切りとのお触れ書き。
消費者連盟が怒りの抗議文を舛添厚労相と若林農林水産相に送ったけど。。。
自治体は国の言いなりだから、このままだと、よっぽど自腹切ってでも検査しよう
というキトクな畜産会社以外は、若いウシをゼッタイ検査しなくなる。
だって、おカネ掛かるのやだもん。
→BSE全頭検査継続求め抗議文 消費者連盟(asahi.com:070926)
(引用開始)
厚生労働省が月齢20カ月以下の牛の牛海綿状脳症(BSE)検査に対する
補助金を打ち切るのに伴い、都道府県にも来年7月末で検査を終了するよう
通知した問題で、日本消費者連盟などは26日、舛添厚労相と若林農林水産相に対し、
全頭検査の継続と通知の撤回を求める抗議文を送った。
抗議文は通知について「地方自治の尊重という憲法の精神に反する」と批判した。
(引用おわり)
かろうじてポツポツ見つかってた国内産牛肉のBSE感染も、ますます野放しだ。
もともと「20カ月以下の若いウシなら安全」なんて、アメリカが言っただけだし。
10年後は「若年性アルツハイマー」と言う名のクロイツフェルト・ヤコブ病が
「ガンに次いで日本人に多い死因」になるんでしょうかねえ。
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皮肉はさておき。
もう状況は、「日米間の確執」なんて小さい所にとどまらない時代に入った。
世界中で飼料作物の高騰が止まらない。
因果応報。世の中はすべてつながっている。
よろしかったらポチっとお願いいたします→人気blogランキング...人や家畜が食べる大豆を、あとさきも考えず欲に目がくらんで、
穀物メジャーや商社が、一気にドッと食用油に回したのが、既にヤバかった。
そこへ持って来て、バイオ燃料の狂乱。
トウモロコシも工業用に流れ出し、その高騰を補うために、
また大豆や小麦が大量投入される悪循環。
結果、人の食糧がドンドン燃料と飼料に回っていく。
やせ細った農地をさらにいじめ、新たに森を開拓し。。。
BRICS諸国に広がる「グローバル化」と言う名のアメリカ化が
世界を不毛の地にし、飢餓をあおり、温暖化を悪化させていく。
もうアメリカ主導の経済モデルじゃ収拾つかないのは明らかだ。
→全農 配合飼料価格引き下げへ 誰も喜べないトウモロコシ価格の下落
(農業情報研究所様:070921)
→ノーベル賞化学者 バイオ燃料作物栽培は想定以上のN2Oを排出 温暖化を加速する恐れ
(農業情報研究所様:071003)
エサが高くなれば当然、コストを下げる工夫をしないとやっていけない。
ここで、「草食獣の家畜に仲間の死体を共食いさせる(※)」誘惑が強くなる。
安い肉骨粉などの混合比率を上げて、価格競争をしのぐのだ。
ウシなど反芻動物由来のエサを混ぜれば混ぜるほど、BSEの病原体が
グルグル回って、汚染があちこちに飛び火する確率が高まっていく。
ヨーロッパでは肉骨粉などの飼料への使用はだんだん禁止されてるけど、
ギリギリで戦ってる人の何パーセントかは、知ったこっちゃないだろう。
どこの国にも「ミートホープ」みたいな企業と、それにたかる権力者はいる。
→腐った肉150トン ドイツ中の食品・ファストフード店に ミートホープだけではない
(農業情報研究所様:070921)
グローバル化の荒波の前には、物理的国境線なんて防波堤にならない。
国民自身がもっとオトナになって、強力な政治的意思で政府をコントロールして、
積極的に自分を守るしかないんだよ。
先進国と途上国の、経済的支配と搾取の関係は、
そのまま、多くの国の内部にも浸透して、日本も格差社会が進行中。
南北問題と国内格差は、イコールの関係になった。
なんだかSF映画「ソイレント・グリーン」(原作:人間がいっぱい)を
思い出して、無性に悲しくなってくるよ。
初めて見た子供のころは、老人の荘厳な最期に涙が止まらなかった。
今でもベートーヴェンの田園を聴くとあのシーンが浮かんでしまう。
あらゆる企業はコストを下げないと生き残れない。
モラルハザードを完全に排除できる国なんかあるワケがない。
ドロボーが一人もいない国なんてないでしょ?
だから情報を透明にして、国民が政府も企業も監視できる仕組み、
ダメなものはダメと言える仕組みを、一刻も早く作らないとね。
国産だから安全とか、どこどこ産は管理が厳重だからフリーパスでOK、
とかいう神話は、実はとっくに消えているんだから。
まずは国内に目を向けよう。
そんなに難しいことじゃないような気がする。
人の言うことに耳を貸す人だけ、国会や地方の議員に選び、
それ以外は落とす。
そして、国民の利益に関心のない政党には政権を与えない。
しつこく繰り返そう。
国民自身がもっとオトナになって、強力な政治的意思で政府をコントロールして、
積極的に自分を守るしかないんだよ。
今まで洗脳された「常識」をいちど捨ててみようよ。
手始めは 自End から
※豆知識:
ウシ・ヒツジ・ヤギ・シカ・ラクダ・キリンなど
反芻する偶蹄目の動物は少しの葉っぱだけで生きられる。
巨大な胃袋に微生物を共生させ、哺乳類では消化できない
センイを発酵・分解させる。発生した糖質・有機酸はもちろん、
繁殖した微生物もタンパク源にしてるから、燃費が抜群。
彼らが一日中モグモグと反芻してるのは、ちゃんと葉っぱを
砕いて表面積を最大にし、微生物の液と混ぜてあげてるのね。
PH(酸度)の調整も管理してるらしい。
スクリューやポンプで撹拌するのとおんなじだ。
荒地で彼らが暮らせるヒミツがそこにある。
太古の昔からバイオマスで生計を立ててる大先輩なのだ。
ちなみに「発酵タンク」の第1胃から第4胃までを
焼き肉屋さん風に言うと、おなじみの
「ミノ」「ハチノス」「センマイ」「ギアラ」。
さびれた裏町の安酒場で仲間とグチりながら、ホルモン焼を
何の恐怖もなくパク付いた日々が懐かしいな。。。
タンパク質をウシやヒツジに直接食べさせるのは
おカネの観点からは効率いいと言えば、いいんだろうけど、
「共食い」させるとは、神をも恐れぬバチ当たりな行為だよね。
同じ草食の偶蹄目でも反芻しないカバは、発酵の効率が落ちる。
奇蹄目のウマは、一旦胃で消化して、最後に大腸でセンイを
発酵させるので、発酵に使える滞留時間が短い。
結果、一日中ムシャムシャ食べてる必要がある。
コメントありがとうございます^^
ヒトが家畜や作物の命を頂いてるだけで、
十分ありがたいことなんじゃないのかな、
とよく思います。
「いただきます」の言葉の意味もそこから来ていると、
教わりましたし。
ムスリムは屠畜の時にお祈りした肉しか口にしませんし、
クリスチャンが食事のときに天に感謝するのも同じです。
生みの親である大自然の頬を打つような子供が
タタミの上で死ねるでしょうか。
このごろ、地元や近県の生産者の名前入り野菜を探すようにしています。
形や色はイマイチですが、美味しくて結構安価です。
地球の裏から膨大な燃料を使って運んでくる食べ物を、
ほんの気持ちだけでも置き換えたいから。
自分が田舎にいって畑たがやすのは難しくても、
アンチ・グローバリズムの流れを、ひとりひとりが
出来ることから支えて行きたいものです。
最もローカルなものが、最も普遍的な価値を
持っているのだと思います。