というのに、ビックリするほど注意をうながす報道がない
人の暮らしも置き去りの国だからアタリマエか。。。
麻布大学(神奈川県相模原市)で11月10日開かれた、「無尾類とカエルツボカビ」というワークショップの中で、最新の病理実験の結果が報告された。
(爬虫類と両生類の臨床と病理の研究会 第6回ワークショップ)
日本の健康な野生のカエル数種・100匹を、ツボカビ菌のいる環境に曝露したら、
47日間で17匹が死亡。
今の時点で、ヌマガエル3匹とコガタハナサキガエル1匹の計4匹が、
ツボカビ症と確認。
ヌマガエル:西日本全般にいる、割とポピュラーなカエル
コガタハナサキガエル:石垣島、西表島の絶滅危惧種
これからの研究の進展を見る必要があるけれど、絶滅危惧種が弱いとか、
どこにでもいる種は強いとは言えなさそう。
コガタハナサキガエルは、外来種にニッチ(生活圏)を奪われてるのが
現在の危機の主な原因らしいし、
ヌマガエルは温暖化の影響なのか、トノサマガエルが
いなくなるのと反対に、ドンドン生息域の北限が上がってるしね。
何度も書いてるけど、注意をまたしつこく書いとく。
この国のかけがえのない自然を守れるのは、この国の国民だけだ。
+ 発病した、または疑いのあるカエルは絶対に屋外に放さない。獣医と連携を取り、
最期まで飼い主が看取る。
+ その飼育水をその辺に捨てない。
+ 病死したカエルの死体は焼却するか、ポリ袋(簡単に破れない丈夫なもの)に密閉し
自治体の生ゴミに出す。絶対その辺に捨てない。
かわいそうだけど、お墓を作って埋めるのはもってのほか。
+ 野山を歩いた服やトレッキングブーツ等は、必ずよく洗って、靴底は消毒してからから使う。
(これすごく大切)
+ 輸入種の両生類は、一定の検査期間を置いて防疫上の安全が確認されたものしか飼わない。
+ 熱帯魚や爬虫類のエサ等で、やむを得ずウシガエルのオタマジャクシとか、
アフリカツメガエル等を入手する時は、必ずルートと検査の履歴を確かめて買う。
(以前のエントリはこちら
→カエルとトリとヒトの仁義
→カエル、嫌いですか。)
参考記事
→国内在来種、初の発症例 カエル・ツボカビ症(asahi.com:071112)
(引用開始)
両生類の世界規模の激減に関係しているとされるカエル・ツボカビ症は、国内の在来種のカエルにも死に至る症状を起こすことを、麻布大獣医学部などのグループが初めて実験で確かめた。神奈川県相模原市であった研究会で10日、松井久実・同大講師が発表した。
野外で捕まえた健康なカエルの水槽に、ツボカビ症のカエルを飼った水を入れて変化を調べた。実験開始から47日目の10日までに100匹のうち17匹が死んだ。ヌマガエル3匹とコガタハナサキガエル1匹の計4匹が、ツボカビ症を発症していたことを病理学的な検査で確かめた。
国内では昨年12月、ペットの外国産カエルで初めてツボカビ症が確認された。今年6月には野生のカエルとして初の感染例が、外来種のウシガエルで報告された。
ただ、カエルの種類によっては感染しても発症しないことがあり、国内の野生のカエルに対する影響は、わかっていない点も多い。宇根有美・同大准教授は「野外での発症例や大量死はまだ見つかっていないが、カエル・ツボカビが広がらないよう、引き続き警戒が必要だ」と話している。
(引用おわり)