エジプトのアブルゲイト外相、骨があるね。4/19、カイロで日本のメディアとの会見から2つ。
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エジプト外相「イラク避難民支援資金拠出を」・派兵国に求める(NIKKEI NET:070420)イラク国内外の避難民は国内外でナンと440万人にもなってるそうだ。空前の悲劇に絶句。
(自分の町に帰れない人が、フィンランドやノルウェーの総人口位いることになる)
「避難民支援には数十億ドル規模でも足りない。多国籍軍の派遣国とその同盟国には治安悪化させた責任があるんだから、資金支援するのがスジでしょ。」
「この問題は侵攻の結果。彼らも避難民を受け入れるべきじゃないの。」
ってワケで、5月3―4日にエジプトで開かれる、G8(日本含む)+アラブ諸国による「イラク安定化国際会議」の外相会合でガツンと言うつもりみたい。
ふくれあがる難民対策はイラク周囲の国だけではとても抱えきれない。
アメリカと一部の同盟国は「戦後の治安回復と復興支援」の名目で武器と兵士をバンバン投入し続けてる。
でも、現実は各派の武力衝突がドロ沼化して、戦後どころか内戦状態がずーっと続いてる。
いま戦火に追われて、泣きながら右往左往してる人たちのことなんか、アメリカは構ってられないのが実情だろう。
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エジプト外相、イラク安定化へイラン・シリアの動き牽制(asahi.com:070420)アメリカに「テロ支援国家」呼ばわりされたイラン・シリアの両代表と3月に接触。焦点になってる、イランからイラク民兵への武器供給疑惑や、シリアからイラクへの武装勢力の越境問題などについて、両国にジャブを入れて来たらしい。
そんなわけで、5月の外相会合では、ライス米国務長官とイラン・シリア両国の外相との直接対話の可能性はあると思うか、と聞かれると、
「やりたけりゃ、やりゃいいでしょ。そんなことより、日常的に大量虐殺が起きてるイラクをどうやって安定させるの?周辺国は、イラクの各勢力が国民融和に向かうことに貢献してよ。」
アメリカだけ見てアラブが見えてない日本の記者たちより、一段レベルが上だね。
一方、ひとさまを悪党呼ばわりしたあげくに、今や目の前の火の粉を払うのに懸命なアメリカに、チクリと一言うのも忘れてない。
「イラクの各勢力が参加できるような政治プロセスこそが必要であって、増兵して武力で治安回復しようったって、人はついて来ないですよ。」
ナセル大統領(祖国独立の父・過労死)
→サダト大統領(イスラエルと和平実現・右翼により暗殺)
→ムバラク大統領(現職・アラブ諸国の結束をめざす)
という、3代の政権には歴史大国エジプトの絶妙なバランス感覚が受け継がれ、息づいていると見た。
アソウ外相「撃たれるくらいの覚悟がなかったら政治家はできん」て言ってたけど、
国民にじゃなく、諸外国に対してそういう覚悟で臨んでくんないかな(^^;
posted by Francisco at 16:48|
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